Fly Me to the Moon

そう、あたしはいつだって、どんなときだって、"あなた"の傍に。

2017-08

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僕の醜さと比例するようで、とても苦手 ***久しぶり(?)にハルヒの過去話***

雨の日の偏頭痛も、雷がすごく怖いのも、全部、全部、あの日が忘れられないからだ。


「アズリッッ!!!!」


枢さんの死んだ日は、雨の酷い夜だった。
「嵐」という言葉が相応しい。そんな夜。
雷は酷く鳴っていて、決して暗くはないけれど、とても恐ろしい夜。
元から夜は好きじゃなかったんだ。
くだらない三流のホラー映画でも、死んだ人間が出てくるのは決まって夜だったし、それに暗闇は心でさえ深く黒に染めてしまう。
雷の光は、あの日母が父に向けた刃物の鈍い光にも似ていて、苦手だった。
そんな夜。
無機質な部屋に、整えられた白いベッド。
病院の一室にも似たその部屋は、母が精神病院にいれられてから本家から私に与えられた部屋だった。
監禁にも似た状態。
外を見ることは出来ても、窓越しでしかなくて。
鉄格子のはめられた窓から、そっと外を見るしかなくて。
気持ち悪いほどに白い空間に私は独り。
雷は、雨は、暗闇は、恐怖の対象でしかなかった。
雷が照らした瞬間。
一瞬だったのかな?よく解からない。
だけど、外をずっと眺めてたから。


―――あの日、外を見なければよかった。


「アズリッッ!!!!」


―――あの日、嵐なんかこなければよかった。


本家の実験室で人体実験用に収容されていた狂った能力者。


―――あの日、早く寝ていればよかった。


いつ抜け出したのかは解からないけど、その人は、
アズリを殺そうとしていた。
多分、「逆恨み」のようなものなんだろう。
アズリの祖父様への当てつけのような。


―――なんであの人は、


我に返ったとき、暗がりの中を目を凝らした。
また雷が光って、下に見えたのは、
原型を留めていない能力者の死体と、
真っ赤な鮮血と、アズリの泣き顔。


―――最期まで、あの子のことを守ったのだろう。


意識は途切れた。
後のことはもう何も、覚えていない。
世界が突然真っ白になった。
何も、なくなった。


あの人が、居なくなった。















「頭…痛い……。」
頭が重いのは、雨が降ってるからだ。
「雷、鳴らないよ、ね…?」
雷が怖いのは、あの日を思い出してしまうから。
「………。」
独りが、真っ白な空間が怖いのは、あの日を忘れられないから。
過去に二度と縛られたくはないのに。
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